お金の貸し借りはいけないこと?それでも必要になったときは…
子どものころから学校で教育を受けてきた方は、お金の貸し借りはいけないことだと習ったかもしれません。特に、友人からお金を借りる、友人に貸す、という行為によって、その友人を失ってしまうという例も存在します。
ただ、現実には、まったくお金を借りずに一生を過ごす方は、そんなに多くはないでしょう。まず、住宅ローンやカーローンです。車や家を購入する、ということは、よほどお金がない家庭を除いて、おそらく多くの家庭で当たり前にすることでしょう。日本人が「健康で文化的な」生活をするとき、家、あるいはマンションのお部屋でも良いですが、こうした建物というのは、必要なものでしょう。
他にも、借金の典型的な例としては、クレジットカードです。クレジットカードなどを利用しない、という方は、そもそもクレジットの審査に通らないというケースが大半かと思います。借金に否定的な考えをお持ちの方でも、特にこのインターネット社会において、クレジットカードをまったく利用しないという方のほうが、少ないでしょう。
また、企業や事業主などが、設備投資などの目的で借金をすることは、非常によくあることです。
とすれば、お金の貸し借りそのものが悪いこと、ということはないはずです。ただ、そのタイミングと使途によっては、明らかに間違った借金も存在します。たとえば、ギャンブルなどで借金したお金を賭けるという行為や、ギャンブルのために不足した生活費を借金で賄うという行為です。このような使い方をしてしまうと、借金は恐ろしいものへと変貌してしまいます。
また、危険な借金の例として、それほど親しくない友人、知人との貸し借りというものがあります。このような貸し借りは、トラブルの元になりますし、何より、せっかくつくってきた関係を破壊する原因ともなります。けれども、親子や長年付き合ってきた親友、夫婦間での借金で、そのお金を相手にプレゼントしても良い、と思える関係であれば、この限りではありません。
格差がある現代社会で、海外キャッシングなど、遊びのための借金をする方もいますが、生活のために借金をする方もいます。どうしてもお金が必要になったときは、他を切り詰め、捻出することが可能なら良いでしょうが、借りてしまうというのも、1つの方法ではあります。
借金で問題となるのは、返済計画なしで借りてしまうということです。きちんとした返済計画を立て、その通りに返済すれば、借金はそれほど怖いものではありません。事前にシミュレーションをして、余裕を持って返済できるという確信が持てたら、そこではじめて借り入れをするのが、良い借金の仕方です。